最近、ぼんやりとだけど仕事のことを考えます。
電子書籍うんぬんで雑誌や本のあり方、 そして読書という行為そのものがきっと大きく変わるんだろうな。 この前もあっついカメラマンMさんとそんな話しをしてました。 Mさんいわく、レコードがCDになるようなもの、と…なるほどね。 でも私はもっと根本のところで全然変わるような感じがする。 レコードがCDになっても音を聞くという意味で同じ「音楽鑑賞」だけど、 紙がデータになって文字を読むのは「読書」って言わない気がする。 データ上で文字を読むのって、なんだかすごく不確かな気がする。 この先、本屋さんはなくなるかもしれない。 けど「電子書籍」を作る編集者は残るかもしれない。 でも私は電子書籍の編集者にはなれない気がする…うまく言えないけど。 #
by momonga0206
| 2010-06-01 23:51
最初に杉本博司の作品を観たのはいつだっただろう。
私の記憶ではおそらく初めて直島を訪れたとき。 ベネッセハウスに宿泊したので、夕暮れ時に散歩してる時だったはず。 すでに辺りが暗かったので、 じっと凝視しても真ん中にすっと横たわる線がかろうじて見えるかどうか… でもキレイだった。 翌日の早朝、明るい真っ白な自然光でもう一度。 やっぱり美しい線がそこにはあったと思う。 けど、印象は前夜の方があったかな。 それから東京、大阪の企画展へ作品を観にいきました。 そして先週…今度は静岡まで。作品は大きく分けて二つ。 まずはLightning Fieldの最新作。 一昨年、大阪などで開催されていた「歴史の歴史」での同シリーズは 空気中で放電してそれを直接フィルムに焼き付けるというもの。 今回の新作は水中で放電したものでした。 本当にキレイ。 水墨画のような、何かが流れるような写真。 背筋がゾクゾクした。 彼がこのシリーズの作品を作る動機となったのが、まさに静電気。 現像する時にどうしても厄介なこの静電気、 几帳面な性格の彼はあの手この手を尽くしていたそう。 それでも彼の作品(プリント)を傷つける静電気… これを味方につけたらどうなるかと考えた結果生まれたのが、このLigtning Field。 もう一つの作品は、ある意味、彼の頭脳によってしか生まれない。 タルボットの紙ネガをポジ撮影し、それを現像した作品。 プリントする際に彼の解釈でほんの少し、赤や青などの色を帯びています。 タルボットのネガはオルセーなどで所蔵はしているけど、 ほんの少しの光で画がとんでしまうデリケートなものなので、門外不出のもの。 そのため彼の年収(恐らく億単位です)を費やしてオークションで購入したそうです。 彼はアーティストだけど、職人的で、科学者で、収集家で、建築家で… 頭の中がどうなっているのか覗いてみたい。 とうてい私の頭なんかでは1/1000000も理解できないだろうけど。 次はどんな作品を見せてくれるんだろう、って こんなにドキドキさせてくれる作家に会えたことが嬉しい。 追記 昨日は国立国際美術館へ「絵画の庭」を。 こちらは賛否両論の声を聞きます。 私はおもしろいな、って思ったけど… 昔は芸術(ファインアート)=絵画だったけど、 今は彫刻やインスタレーション、映像などその表現手段はいろいろ。 多様化していく芸術の中にあって、絵画の可能性とは? ということ。 そういう風に考えたら、「へ〜」って思えること、考えさせられること、 発見したことがいっぱいありました。 #
by momonga0206
| 2010-03-01 19:03
うっかりしていた。
静岡・三島にIZU PHOTO MUSEUMがオープン。 広大な敷地にはヴァンジ彫刻美術館やベルナール・ビュフェ美術館もあります。 IZU PHOTO MUSEUMは杉本博司が内装設計&坪庭をデザイン。 そして彼の企画展、現在「光の自然(じねん)」が開催中。 … 三島って遠い。東京に行くより遠い。 でも今週末、行ってこよう。新幹線に乗って。 どうか行けますように。 monologue #
by momonga0206
| 2010-02-15 14:57
先月のことになりますが、
香川・丸亀にある猪熊弦一郎美術館と金沢21世紀美術館に行ってきました。 昨年はあんまり美術館やギャラリーに足を運べなかったから、 今年は時間を作って行くようにしたい。 もちろん美術館で作品を観るという行為そのものもスキだけど、 そこから派生すること、 それは例えば一緒に行った人と作品の感想を話したり、 さらにそれが広がって他のアーティストや作品に興味を持ったり、 それはいわゆるアートだけじゃなくて映画や音楽だったり。 まどろっこしい言い方したけど、要は刺激を受けること、世界が広がること。 なんかそれが素直に嬉しいし、楽しい。 丸亀へは高嶺格のスーパーキャパシターズを観に。 スーパーキャパシタとは新しいエネルギー蓄積&供給デバイスのこと。 近い(遠い)将来のエネルギー方法になるであろうものですが、 今はとてつもなく費用がかかり、一般普及は難しいそう。 このシステムに感銘を受けた高嶺さんが、 「アート」という一つの表現手段というか、 「美術館」という一つの表現場所を使って、 このキャパシタの存在を一般の人に知ってもらおうという意図の作品。 だから正直、今回の彼の作品は「アート」と呼べるかどうか、私自身も謎。 高嶺さん自身も話してたけど、 写真や絵画、彫刻などで「今、地球は危機だ!」的な表現の作品は多数あります。 それらを観ることで私たちは地球のどこかでこんな惨事が起こっていると知ります。 それはそれで決して間違いではないし、一つの意識の変革のきっかけになるかもしれない。 でも高嶺さんはさらに一歩先のことを表現したくて、 それがこのキャパシタの存在をみんなに知ってもらうことだそう。 高嶺さんといっぱいしゃべった。 想像していたよりもとても穏やかな人柄。 ウチに秘めるものはとても激しいのだろうけど… 明日あたり、近くて遠い国立国際美術館に行ってこようかな・笑。 #
by momonga0206
| 2010-02-08 23:54
また金沢に呼ばれてる、といっても、最後に行ったのは昨年の秋。
その時はとても複雑な思いを抱えてたから、思い出したらちょっと泣けてくるけど。 ともあれ、Olafurが金沢に来てるなら、行かなくては。 最初に作品を観たのは21世紀美術館の開館時でちょうど5年前。 モデルのKIKIちゃんと一緒に金沢の街を巡ったときでした。 二度目は東京・原美術館「影の光」。 ジェームス・タレルと同じく彼もまた、 色と光を使った作品で、今までに感じたことのない感覚を刺激するもの。 でもタレルとはまた違うんだけど… 今回の「あなたが出会うとき」は 21世紀美術館の空間の特性をよくよく考慮したインスタレーションになっているそう。 楽しみだな、行ってみたいな。 冬の金沢……もう一つ苦い思い出がフラッシュバック。 #
by momonga0206
| 2009-11-30 20:43
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